上沼優二郎 (FOOLA)の感受性、応答セヨ! vol.5<上沼優二郎>俺やで。あれはまだ前のバンドを始めたばかりの頃で、焼肉屋でバイトをしてた頃なので2005年くらいまでの時期だと思う。その頃は携帯は普及してたものの、インディバンドのほとんどにはPC 版のホームページなんてなくって。あっても当時の携帯じゃ重すぎて開けなかった。魔法のiらんどっていう簡易サイトを使ってホームページを作ってるバンドがほとんどだった。当然視聴サイトなんてなかったし、MV があるバンドなんてそこそこ売れてるバンドくらいだった。CD を手に入れるか、ライブか。そのどちらかじゃないとどんなバンドなのかはわからなかった。焼肉屋のバイトはランチのラストオーダーが一四時でそまかない食べて一六時半からディナーの準備。その間が休憩時間で二時...13Jun2018vol.6上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ!
上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ! vol.4<上沼優二郎>足るを知るという事。ワタシももう三八歳といい年ですしムスコくんもいますし価値観というか考え方というのが最近は色々変わってきまして。もちろんいい意味で。必要以上を求めるから色んなことが歪んじゃうのかなって最近はよく思います。お恥ずかしながらワタシは二八歳の頃、二年間くらい家がなくてですね。と言うのもですね、当時は同棲をしていた女性がいたのですが他に好きな女性が出来てしまい別れ話をしたんです。深夜から朝方までかけて。で、相手の方が納得というか別れを受け入れてくれて、その後にこう言ったんです。「荷物どうする?」そうです。その家は同棲していたとは言え、お相手の女性の家だったのです。そこら辺の事をすっかり忘れていたワタシは内心もの凄く慌てまし...02May2018vol.5上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ!
上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ! vol.3<上沼優二郎>皆さんは異性に一目惚れをしたコトはあるだろうか?ワタシは二度あります。一回目は中学一年生の入学式の日、二回目は三〇歳を越えた八年前だ。数々の恋を経てこんなことがまだ起きるのかとびっくりしたのを憶えている。かわいいなとか今夜なんとかお持ち帰りしたいとかそんなんじゃない。ビビビッと来たって言ったのは松田聖子だっけ?本当にそんな感じで、一瞬で骨抜きになるっていうか。細胞が抗えない感じ。話した事もないしどんな人かも分からないのに。しかし当時のワタシは彼女がいた。が、もう気になって気になってしょうがない。顔も声も話し方も立ち振る舞いも完璧。だけど彼女の事を考え、その日は何回か軽く話しただけで別れた。連絡先も聞かなかった。それから毎日その娘の事...14Mar2018vol.3上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ!
上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ! vol.2<上沼優二郎> アレは二〇〇二年十二月三十一日のことだ。当時のワタシは東京は東村山の八坂にあるあら川」という焼肉店で働いていた。そのお店は歴史も長く、地元の人の人気も高い上に度々雑誌にも紹介されたりで金土日は予約しないとかなり難しいくらい忙しかった。 だけどワタシが入ってすぐに社員が二人辞め、一年後くらいにはまた一人辞め。全てが手作りだったその店は、仕込みの量も半端じゃないのだ。それを店長が一人でやっていて見かねて、「教えてくれよ!手伝うよ!」何て言っちゃったもんだから色々やるようになって、定休日以外は出勤だった。それまで料理なんてした事が無かったので楽しくて仕方が無かったのでそれはいいんだけど。 終わるのも23時くらいだったので休みの日以外はお...07Feb2018vol.2上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ!
上沼優二郎(FOOLA)の 感受性応答セヨ! vol.1<上沼優二郎> 某月某日、俺は夜道を一人歩いていた。 最寄り駅への終電を逃し、電車で行ける所まで行ってそこからは徒歩で帰る事にした。そこは中学校の頃に自転車でよく来ていたから帰り道も問題ない。ただ一時間半歩く、という事以外は。 まずは駅の近くのコンビニで350ml の缶ビール二本を旅のお供にする。本当は500ml がいいのだけど歩きながら飲むと炭酸が抜けてしまってマズくなるから早く飲み切れるサイズに。二本じゃ一時間半の帰り道には当然足りないのだけど、先々のコンビニの位置も把握済みなのでそこで冷たいビールを新しく買うって作戦だ。深夜に音楽を聴きながら歩いているとまるで世界に自分と音楽だけになったようでとてもいい気分になるんだよなぁ。 DJ オレ、そ...10Jan2018vol.1上沼優二郎(FOOLA)の 感受性、応答セヨ!